□固定化した過酸化水素を応用した新しいホワイトニング法
*詳しい内容は歯界展望2007年7月号145ページに掲載されています
1 はじめに
ホワイトニング治療に対する期待が近年高まってきており、日本においても年間10億円規模に市場が拡大しつつあるといわれている。しかしホワイトニング先進国のアメリカに比べると日本の市場規模は約十分の一にすぎず、アメリカの人口が日本の約3倍であることを考えると、日本でのホワイトニング市場は数十億円規模まで拡大することは十分可能と考えられる。
日本でホワイトニング治療がアメリカほど普及しない理由として、筆者らは既存の治療体系が患者の満足を得られるようなものにはなっていないことが大きな要因と考えている。 ホワイトニング治療についての記事がマスコミにしばしば登場することからもわかるように、ホワイトニングに対する人々の関心は高いので患者が納得できるホワイトニングシステム(料金等を含めて)を提供できれば、市場は大きく拡大する可能性が大きい。 そこで筆者らはこれまでとは異なるホワイトニングシステムの開発を試みることとした。 開発にあたり既存のホワイトニング法の何が問題かをまず明らかにするために現在行われているホワイトニング治療法の分析を進める。